【プロが解説】24時間換気があっても局所換気は必要?さらに“空気清浄機”との正しい関係も解説!
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24時間換気があっても局所換気は必要?さらに“空気清浄機”との正しい関係も解説!
こんにちは、北日本外装の菊池です。
お客さまからよくいただく質問の中に
「24時間換気を回しているなら、トイレや浴室の換気扇は必要?」
「空気清浄機って必要なの?」
という2つがあります。
どちらも家の空気環境を語るうえで非常に大事なポイントです。
結論からいえば——
24時間換気を回していても、局所換気は必要。
そして空気清浄機も“役割が違うため必要”。
今回はこの3つの関係を、現場の専門家としてわかりやすく解説します。
■ 24時間換気と局所換気は「役割」がまったく違う
まず押さえておきたいのはここ。
● 24時間換気(第1〜3種)
家全体の空気をゆっくり入れ替える仕組みです。
・CO₂の排出
・湿気の排出
・建材・家具から出る化学物質の薄め
これが主な目的。
● 局所換気(トイレ・浴室・レンジフード)
汚れが出た瞬間に“その場で排出する”装置。
・トイレの臭気
・浴室の大量湿気
・キッチンの油煙
これらを点で処理します。
つまり——
24時間換気=空気全体の管理
局所換気=発生源の瞬間処理
両方そろって初めて家の空気環境は成り立ちます。
■ 24時間換気だけでは処理できない3つの問題
① 浴室の大量の湿気
お風呂上がりの湿気量は、24時間換気の風量では到底追いつきません。
放置すると、浴室・脱衣室・北側の部屋にカビの原因をばら撒きます。
② トイレの強い臭気
24時間換気は風量が弱いため、臭いの方が広がるのが早いことが多い。
廊下や他の部屋に移動してしまうことも珍しくありません。
③ キッチンの油煙
24時間換気では油煙は全く処理できません。
レンジフードは局所換気の中でも最強クラスの装置です。
■ 局所換気を止めると「家の気圧設計」が崩れることも
特に排気型(第3種)の換気システムを採用している家では、
トイレ・浴室の換気扇も含めて 家全体の負圧バランス を作っています。
局所換気を止めると
・空気の逆流
・湿気が家中を移動
・24時間換気の設計通りの換気量が確保できない
という別の問題まで発生します。
■ ここから本題:24時間換気と空気清浄機の関係
近年よく聞かれるのが
「換気しているなら空気清浄機はいらない?」
という質問。
ここにも大きな誤解があります。
結論は——
▶ **24時間換気があっても空気清浄機は不要にならない。
理由は、役割がまったく違うから。**
■ 24時間換気は「外へ逃がす」装置
24時間換気が得意なのは
□ CO₂の排出
□ 湿気の排出
□ 臭気・化学物質の薄め
つまり、
空気を入れ替える仕組み です。
しかし、
空気中の微粒子(花粉・PM2.5・ウイルスなど)を“捕まえる”機能はゼロ。
■ 空気清浄機は「その場で捕まえる・分解する」装置
空気清浄機は
・花粉
・PM2.5
・黄砂
・ホコリ
・ウイルス
・ペット臭
・生活臭
こうした“粒子系の汚れやニオイ成分”をフィルターで捕集し、
内部で分解・除去してくれます。
外気をそのまま取り込む24時間換気だけでは、
PM2.5・花粉・黄砂は普通に室内へ入ってきます。
その補完役が空気清浄機です。
■ 「換気があるから清浄機はいらない」は誤解
換気:
→ 外へ“逃がす”
空気清浄機:
→ その場で“捕まえて分解する”
というように目的が違うので、代わりにはなりません。
特に
・花粉シーズン(春)
・PM2.5が増える冬〜春
・ペットを飼っている家庭
では空気清浄機の効果は非常に高いです。
■ 北日本外装が推奨する“空気環境の最適コンビ”
✔ 24時間換気
家の健康を守る基盤。
CO₂・湿気・化学物質を排出。
✔ 局所換気(浴室・トイレ・キッチン)
汚れや湿気を発生源で処理する必須設備。
✔ 空気清浄機
花粉・PM2.5・ホコリ・臭い・ウイルス対策。
人の健康と快適性を大幅に向上させる。
この3つがそろうことで——
「空気が澄んでいて、臭いも湿気もこもらず、結露しにくい健康的な住環境」が整います。
■ まとめ:全部必要。それぞれ役割が違うから
・24時間換気 → 空気の入れ替え
・局所換気 → 発生源の瞬間処理
・空気清浄機 → 微粒子と臭いを除去
どれか1つで全部は担えません。
特に冬の結露・春の花粉・PM2.5の季節には、
この三位一体運用が最も効果を発揮します。